今回は、国指定天然記念物の「長走風穴館」についてご紹介します。気温が高い季節でも冷風が吹きだしており、季節によっては高山植物も観察できます。
長走風穴について
長走風穴は、国見山(454m)の麓に位置し、真夏でも0~5℃の冷風を吹き出しています。このため、標高170~240mの風穴周辺には、オオタカネバラやコケモモなど標高1000m程度の亜高山帯で見られるような植物が群生しています。
引用:長走風穴 | 大館市役所 (odate.lg.jp)
麓の風穴地帯からは冷風が吹き出るため、明治の終わりから大正時代にかけて斜面の所々に風穴倉庫が建築され、冷蔵庫として使用されてきました。主に関東方面に出荷する津軽リンゴが保存されてきました。
昔の天然冷蔵庫!昔の人の知恵と努力が詰まっていますね!
長走風穴散策
長走風穴には3か所の風穴倉庫、4か所の風穴倉庫跡、高山植物群、観察デッキがあり、風穴ならではの景色を楽しむことができます。長走風穴館から反時計回りで、⑦7号倉庫跡から③3号倉庫を回る「お手軽コース」(約20分~30分)、⑦7号倉庫から北の高山植物群落を回る「がんばるぞコース」(約40分~60分)の二通りの回り方が推奨されているみたいです。
注意点といたしまして、秋田県北に位置しておりますので、クマの出没の可能性があります。コース内にクマよけの一斗缶が吊るされていますので、鳴らしながら散策するのがいいと思います。
今回はせっかくなので、「がんばるぞコース」を散策することにしました。
1号倉庫
現地に到着して最初に位置しているのが、「1号倉庫」です。
3か所ある倉庫の中で1号倉庫だけ、中に入ることができます。
中は休憩できるベンチも設置されているため、長走風穴を散策し終わった後にも立ち寄って、休憩することができます。
撮影日は、5月後半で外気温が18.7℃に対して、倉庫内が6℃程でした。
自然の冷蔵倉庫としてリンゴを保存していただけあって、かなりひんやりしていて、暑い季節にはお勧めです!
5号倉庫跡・高山植物群
5号倉庫跡の高山植物群では、複数の高山植物を観察することができました。
この他にも、
- コキンバイ(4月下旬~6月下旬)
- ナンブソウ(5月中旬~6月下旬)
- ゴゼンタチバナ(5月下旬~7月下旬)
- ベニバナイチヤクソウ(6月中旬~7月上旬)
- その他…
などが観察できます。
2号倉庫
コースの終盤で見ることのできる、「2号倉庫」は、この日すべて回った倉庫の中で1番涼しかったです!
少し入り組んだところにあります。
中に入ることはできませんが、倉庫前でもすごく冷気を感じることはできます。ここまでの通路の時点で、岩と岩の隙間から冷気が流れてくるのがわかります。筆者の個人的一番のおすすめスポットです!
アクセス
- 弘前から車で約40分
- 函館から電車で約3時間
- 東京から電車で約6時間
- 大館駅からバスで約23分
長走風穴館について
- 開館:4月~11月 9:30~16:30(冬季閉館)
- 休館日:月曜日(月曜が祝日の場合は翌日)※ただし6~8月は無休
- 入館料:無料
まとめ
今回は、国指定天然記念物「長走風穴」を散策してきました。
気温が高い時も冷風が噴き出す、夏にお勧めのスポットです。
数々の高山植物を観察することができたり、風穴倉庫の歴史なども学ぶことができて、とても楽しい時間を過ごすことができました。
興味のある方は、ぜひ一度、訪れてみてください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
コメント